コラム
@地域に根ざした住宅つくり
ALOHASなライフスタイルへ
B無垢材で家を建てるために必要な事
C無垢の国産材で家を建てると高いのか?

流行に左右されない長く住める家!

 

【LOHASなライフスタイルへ】

 最近、LOHASという言葉をよく耳にします。
LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability)
つまり「健康で持続可能なライフスタイル」という意味です。

 調べてみましたら、LOHASには、以前の環境保護運動のような、産業経済や
個人の消費活動を否定することにより、自然環境を保護し、環境破壊を少なくして
いこうというものではありません。
むしろ、「健康に良い、しかも自然環境にも優しい商品やサービスを、積極的に選択・
利用することにより、健康で持続可能な社会を実現ゆく」
という意味のようです。

 LOHASなライフスタイルを実現するために、住宅を建てるにあたり、建築業者、
消費者の皆さんで、考えなければならない事が、いくつかあります。

 まず第一に、現在30年以下しかない、住宅の寿命を長くすることです。
そのためには施工の確かな建築業者を見つける事。そして、アフターメンテナンスを
しっかりする事です。アメリカなどでは、自分達で家をメンテナンスする習慣があり、
そのためDIY(日曜大工)ショップが発達し、不動産業界も、中古住宅の評価で築年数
が、ある程度経過していても、メンテナンスのしっかりしているものは、評価され高価格で
流通するシステムが整備されています。

 第2に、建築材料の問題です。それは家に住まれる方の、健康と環境問題です。
 シックハウス症候群という言葉は、もう一般的になりみなさんご存知だと思います。
住宅建材に含まれる化学物質や接着剤・塗料などにより、アレルギーや喘息など
さまざまな症状を引き起こす病気です。
 現在、建築基準法で様々な対策がとられていますが、まだ十分とは言えません。
建築基準法で規制されている化学物質は2種類なのに、厚生労働省では有害物質
として13種類の化学物質を指定しています。
建築基準法をクリアした家でもシックハウス症候群になる可能性はあります。

 重要なのは、家を建築し、住むようになってからシックハウス症候群に気づいても
遅いということです。建てる段階で、設計士や建築業者とよく話し合い、建築材料も
よく考えて選択することです。住宅を建てる一般の消費者の方の多くは、住宅の
設備や間取り・坪単価などは気にかけても、建築材料に関しては気にしない方が
多すぎます。


 住宅建築に無垢の国産材や漆喰・和紙・植物系塗料など自然素材を積極的に
使用することにより、シックハウスなどから家族の健康も守れると思います。

 また最近、森林セラピーなど、自然療法が示すように、無垢の木はやすらぎを
与えてくれます。学校などで木の机や椅子を使うことにより、児童の集中力が
高まったという事例もあります。
 自然素材は体の健康だけでなく、心の健康も与えてくれるのです。


 ではなぜ同じ無垢の木でも、外国の木ではなく国産材、しかも地元の木に
こだわるのでしょうか?
 現在、日本で木材を輸入する、北アメリカ・ロシア・アジアの国々では、森林伐採
による環境破壊が進んでいます。
逆に日本では外国の木材が国内市場にあふれ、国産材が売れないために、大量に
植林された杉・桧が売れず、国内林業が衰退したために、山で間伐などの手入れが
されなくなり、山の環境が悪化しているのです。


 また外国の木材を多く使うことにより、輸送コストがかかり、その輸送のため
輸送機材を大量に動かすことにより、二酸化炭素を発生させ、地球温暖化を
促進させるのです。
 理想はやはり、家を建てる地元の山の木を使うことです。