伊豆の木で家を建てる会 (健康な暮らしと環境のための情報誌)
【山林が手入れされず荒廃している】
1.やすらぎをもたらす木の空間    2.学校でも見直される木
3.健康で安全な木造建築    4.木の家は地球温暖化を防ぐ
5.国内外の木材の現状と地球温暖化    6.国産材はすぐれている
7.屋内外の空気汚染の歴史    8.シックハウス症候群
9.地元の杉・桧を使った木と土の家に住む(天城の家)   10.国産材(杉・桧)と土で家を建てる!
11.国産材(杉・桧)で建てる家は高いのか?

家族の健康と環境に優しい住宅を建てるために知っておきたい知識!

 

11.国産材(杉・桧)で建てる家は高いのか?

 家を建てる際、総費用に対する木材費用の割合は、2割位が平均ではないでしょうか。
化学建材を多用するローコスト住宅などでは、もっと低いと思います。

 もちろん、木材にも色々あり、木曽檜・秋田杉・青森ヒバなどのブランド木材や、同じ杉・桧
でも、役物といわれる無地・上小など節の無いものや、四方柾などは、価格も高く、そのような
木材を使えば自然と高価格な家になります。

 しかし、現在の消費者、特に意識の高い若者のニーズは無垢材でも、ブランドや無地などの
役物にこだわりはありません。かえって節がある方が無垢の木らしくて好まれます。

 そもそも、無節などの材料が使われるようになったのは、商業が発達し町人階級がお金を
持つ様になった江戸期以降だそうです。そして、その様な家を建てる事を「普請道楽」と呼ばれ
家の基本的性能には関係の無いのもが木材業者や、建築関係者に重要視されるようになり、
今日に至っています。

 それ以前は、歴史的建造物でも見えるところに平気で節のある並材が使われていたようです。
木材はかつての「普請道楽者」たちがこだわったような、無節嗜好などがなければ決して
それほど高いものではありません。

 特に国産材に関しては需要が低く以前より下がっている状態です。

 もちろん安い化学建材や外国の木材より高くなるかもしれませんが、健康に長く住める事を
考えれば、十分にペイ出来る範囲内です。

 始めに申し上げた通り、建築費で木材費が占める割合は2割程度です。
自分が家を建てる際、何を重要視するのかで、全体の予算配分を決めれば、国産の無垢材を
使っても、十分予算内に収まる家が建てられると思います。